国内ITおよび投資業界を代表する「ビッグ3」であるクラフトーン、ネイバー、未来アセットグループが手を取り、アジア技術エコシステムを狙った超大型連合戦線を構築した。これら3社は最大1兆ウォン規模の「クラフトン-ネイバー-未来アセットユニコーングロスファンド」を造成し、韓国とインドを中心としたアジア全域の有望スタートアップ発掘に本格的に出ていると明らかにした。
単純な財務的投資を超えて、ゲーム、プラットフォーム、金融ノウハウを結合した戦略的相乗効果を通じて「第2のバトルグラウンド」、「第2のライン」神話をアジア市場で再現するという布石だ。
このファンドは来る2026年1月発足を目指し、初期結成規模は5千億ウォン水準から始まり、今後最大1兆ウォンまで拡大する予定だ。ファンド運用はインド市場で独歩的な成果を収めた未来アセットベンチャーインディアが専担する。
投資構造の面では、クラフトンとネイバーがそれぞれ約1,230億ウォンを出資し、コア出資組合員(LP)として参加する。特にクラフトンは、既存に執行した2千億ウォン規模の初期投資金を含め、最も積極的な歩みを見せている。これは2018年、ネイバーと未来アセットが共同造成し、インドの「Zomato」と東南アジアの「Grab」など、大規模なユニコーン企業を早期に発掘した「アジアグロスファンド」の成功方程式をつなぐ後続措置だ。今回のファンドは投資領域を大幅に拡張し、AI、フィンテック、デジタルコンテンツ、物流はもちろん消費財、ヘルスケアなど高成長分野全般を網羅する「マルチセクター成長ファンド」を目指す。
analysis of the industry relevance 今回のファンド結成は、グローバルベンチャー投資市場で「インド」が占める位相が、単純な新興市場を超えて技術革新の中心地に変貌していることを示唆する。最近インド市場は、生成型AI技術の導入とデジタル決済(フィンテック)の爆発的な成長に支えられ、世界で3番目に大きなスタートアップエコシステムに位置づけられた。実際、インドのAI市場は政府の「デジタルインディア」政策とかみ合って年平均20%以上の高成長が見込まれる分野だ。
クラフトーンはすでに「バトルグラウンドモバイルインド(BGMI)」の国民的成功を通じて、現地市場に対する高い理解度とネットワークを確保している。ネイバーの強力なプラットフォーム技術力とAI能力、そして未来アセットの検証されたグローバル資産運用能力が結合されれば、単なる資本投入以上の「バリューアップ」効果が期待できる。これは国内のIT企業が飽和状態の内需市場を抜け出して、14億人口のインド市場を橋頭歩としてグローバルテクリーダーシップを拡大しようとする高度化された戦略と分析される。
今回のファンドの造成に対し、各社の主要経営陣は単純投資を超えた戦略的コラボレーション意志を明らかにした。
ソン・ヒョンイルクラフトンインド法人代表は「各分野をリードする企業との協力が意味のあるシナジーをもたらすだろう」とし、今回の歩みが「ゲームを超えて社会・経済的価値を創出する持続可能な事業をインドで発掘するためのもの」と強調した。
チェ・インヒョク・ネイバー・テクビジネス代表も「ネイバーが保有するプラットフォーム、コンテンツ、AI能力に基づいてインド革新企業の発掘と技術生態系の拡大に貢献する」とし、クラフトンとのコラボレーションを通じてインド市場内の影響力拡大に対する自信を示した。
今回の「アジアユニコーングロスファンド」の発足は、韓国の代表的な戦略的投資家(SI)が連合して海外有望生態系に直接旗を差し込んだという点で示唆するところが大きい。特にAIとディープテクが主導する現在のグローバルスタートアップトレンドでは、このファンドは韓国スタートアップがインドおよびアジア市場に進出したり、現地企業とジョイントベンチャー(JV)を設立する上で強力な架橋の役割を果たすものと見られる。今後、このファンドが発掘するポートフォリオ企業は韓国の技術力とアジアの市場性を結ぶ新しいユニコーンに成長する可能性が高く、これは低迷した国内ベンチャー投資市場にも新しい活力を吹き込むきっかけになるだろうと、同社は主張した。