K-コンテンツの影響力が急速に拡大し、関連スタートアップがグローバルファンダム攻略に乗り出している。
韓国コンテンツ振興院によると、国内コンテンツ市場規模は2021年137兆ウォンから2022年148兆ウォンに成長、Kコンテンツ輸出規模も2021年約124億ドルから2022年133億ドル規模に増加したことが分かった。
この中で多媒体、多チャンネル時代に合わせてコンテンツ産業のトレンドが変化し、国内のコンテンツ企業はIPの強力な拡張性とファンダムを基盤に新たな成功方程式を描いている。既存IPをゲームやドラマ、映画、公演など多様な媒体に拡散させ、国内を越えて海外市場での立地を強化し、グローバルファンに差別化されたコンテンツ体験を提供している。
このようにコンテンツ多様化によるIP活用も最大化されている。特に映像化されたIPの興行で原作IPが逆走する事例も着実に増加している。カカオエンターテインメントはtvN月火ドラマ「先在アップゴートゥー」放映後原作ウェブ小説とウェブトゥーン共に歴代最高売上を記録したと明らかにし、昨年OTTで放映した「ムービング」の原作もカカオページとカカオウェブトゥーンで放映前対比1倍の売上、成功した。
カカオエンターは確保したIPで国内だけでなくグローバル市場にも積極的に進出する計画だ。来年中、カカオウェブトゥーン「アクアマン」を原作としたドラマが日本フジテレビなどを通じて公開され、ウェブトゥーン「梨泰院クラッツ」を原作としたドラマも台湾HBOで放映される予定だ。この他にも北米地域の「タパス」、「ラディッシュ」などのプラットフォームまで加え、これまで6700以上の作品が海外に進出した。

◆MZ世代ターゲットキャラクターIP活用ビジネス展開、 IPX
IPXは国内MZ世代の間でしっかりとしたファンダムを保有中のキャラクターを活用したIPビジネスを拡張している。ラインフレンズ、BT21、TRUZなどをグローバルIPに成長させて積み重ねてきたグローバルIPビジネスノウハウとクリエイティブ力量をもとに、国内で立地を固めたキャラクターのIP事業を世界市場に拡大・支援するという戦略だ。
IPXは最近、国内MZ世代の間で人気のあるキャラクター「ダイノタン」IPのグローバルIP事業を展開すると明らかにした。今後、より多彩な製品ラインナップはもちろん、小売、有名ブランドとのライセンスおよびコラボレーション、コンテンツ事業などを含む拡張されたIPビジネスで、ダイノタンIPを国内だけでなく日本、中華圏などに披露し、グローバルIPに成長させる予定だ。
さらに、モナムヒ、シールック、シンビアパートなど国内有望IPを活用したグローバルビジネスを展開中で、全年齢層の国内外ファンを対象に多様なIP経験を提供し、IPビジネスの専門性を拡大している。
◆グローバルファンダムを確保し、コンテンツラインナップを拡大、ジオリジン
総合コンテンツIPホールディングススタートアップディオリジンは、トランスメディア戦略に基づいてIPバリューチェーンを最大化するビジネスを展開している。最近、ディオリジンは人気のウェブ小説・ウェブトゥーン「私一人でマンレプ帰還者」IPをベースにしたモバイルゲーム「や一人でマンレップ育てる」をグローバル175カ国に正式ローンチした。
今回のプロジェクトは、既存IPの成功したゲーム化のために、ジオリジンのゲームパブリッシングシステムが適用されたのが特徴だ。グローバル市場性が検証された「や一人でマンレプ帰還者」IPの世界観、人物、ストーリー、アートなどコアコンポーネントをゲーム領域で活用できるように再構成してIPの価値を最大化することに重点を置き、ディオリジンがゲームのローンチから運営過程全般を担当した。
韓国や日本などグローバル市場で人気を集めている私だけでマンレプ帰還者IPの認知度と没入度の高いゲームコンテンツの組み合わせで、国内はもちろん海外ユーザーにもより多彩で魅力的な経験をプレゼントすると期待される。ジオリジンは今後もIP企画や事業化能力に基づいて堅固なグローバルファンダムを確保し、コンテンツラインナップを大幅に拡大し、IPベースのビジネス拡張を加速するという戦略だ。
また、ジオリジンはグローバル成果を確保するためのIPビジネスおよびプロダクション協力関係網の拡張を継続する計画だ。最近では、STUDIO X+Uと共にミステリースリラードラマ「ノーウェイアウト:ザルーレット」の「ミスタースマイル(虚光な方)キャラクタースピンオフIP開発プロジェクト」を進行し、ウェブトゥーン・ウェブ小説などの多様な媒体に広がり、差別化されたコンテンツ体験を提供していく予定だ。
◆IP活用グローバル攻略スパイラル、ネクソン
ネクソンはグローバルゲーム会社跳躍のためにダンジョン&ファイター、メープルストーリーなど自社代表IPを様々な方法で拡張し、新規IPを発掘する戦略を広げている。
代表的に「メープルストーリー」は多様なIP拡張を通じてプレイの経験だけでなく、音楽、ウェブトゥーン、グッズ、ポップアップストアなど全方位的領域でユーザー接点を強化し、「メイプライフ」に対する絶え間ない楽しみを提供するために集中している。
また、「ダンジョン&ファイター」フランチャイズ世界観拡張を本格化し、「ファーストバーサーカー:カザン」、「プロジェクトオーバーキル」など多様なジャンルのゲームを披露する予定だ。去る9月には日本千葉で開催された「東京ゲームショウ2024」で「ファーストバーサーカー:カザン」単独ブースを運営して現地観覧客を対象に公開デモ機会を提供し、海外ユーザー確保に乗り出した。この他にも、ネクソンゲームズで開発中のオープンワールドアクションRPG「プロジェクトDW」の正式名称を「ダンジョン&ファイター:アラド」に確定し、「ダンジョン&ファイターユニバース」拡張を加速している。
◆新しい読書コンテンツ体験を提供し、グローバル進出にも拍車、ミリの書斎
読書プラットフォームミリの書載は、自社出版プラットフォーム「ミリロード」を通じてオリジナルIPを確保し、コンテンツ競争力を強化することに注力している。
参加型出版プラットフォームのミリロードでは、日記、エッセイから小説、詩、自己啓発書まで、あらゆるジャンルの文章を誰でも自由に書いて共有することができる。現在までに約4500の作品が公開された。ミリの書載はミリロードに上がってきたコンテンツの中で興行潜在力のあるIPを電子ブックで先行公開し、以後紙本出版を通じてより広い読者層と出会えるように支援する。
代表的な成功事例としてはキム・ヘジョン作家の「紛失物が帰ってきました」がある。同作品はミリロード連載を皮切りに電子書籍公開、紙本出版を経てミリの書斎オリジナルIP初のポップアップストア開催まで続く成果を収めた。今年6月には国内公演制作会社と版権契約を結んで該当IPの公演化を進めており、7月にはチュルキエのある出版社と版権輸出契約を締結するなどグローバル進出にも力を入れている。
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