
レグテック(RegTech)スタートアップキャンバス&ピープルがソウル市が運営するフィンテック特化創業支援機関「ソウルフィンテックラップ」の2025年上半期新規入居企業に選ばれた。
キャンバス&ピープルはAIベースの税務分析ソリューション「Tax Canvas(タックスキャンバス)」を開発・運営している。このソリューションは、課税当局と納税者の両側の立場を構造的に分析し、実質的な税務解析とリスク対応を支援することが特徴である。例規、判例、税法などの膨大な法令データを自社開発したAIエンジン(TC-EM、TC-MIP、TC-AFなど)を通じて分析し、事件別問題を自動導出することで税務検討に要する時間を短縮させる。
特に、「甲説/説説」に代表される相反するロジックを比較して構成できる機能を提供し、税務専門家だけでなく企業内の実務担当者も簡単に使用できる意思決定ツールとして活用されている。
この技術はKoSimCSE-RoBERTa、Sparse Vector Indexingなど最新の機械学習基盤技術を融合した結果物で、税務分野に特化した意味ベースの検索および論理自動展開に強みを持つという評価を受けている。現在、税務法人および大企業のコンプライアンス組織を対象にサービスを提供しており、今後の節税戦略の提供、税務専門家連携などを含むプレミアムサービスも準備中だ。
キャンバス&ピープルは外部協力を通じてサービス拡張にも速度を出している。 2024年6月には税務法人「定性」と業務協約を締結し、実際の事件分析データを基盤としたAIモデル改善と現場フィードバック体系を構築した。また、2025年2月には不動産プラットフォーム「ヒキガエル世界」と協力して、自社税務分析サービスを275万世帯入居者と約3万8千テナントに提供するB2C拡張モデルも実証運営している。
投資および成長戦略も具体的に設けられている。 2025年のシード投資誘致を皮切りに、2026年にはプリAラウンド参入を目指しており、TIPSプログラム連携とともにWMセンター系ベンチャーキャピタル及び戦略的投資家とのコラボレーションを進めている。これに伴い、特定のプロジェクトベースのファンドによるデータの確保と技術検証も並行する計画だ。
キャンバス&ピープルのチェ・ハヨン代表は、AIベースのデータ分析分野での研究経歴を基に、実務サービスに特化した技術実装を主導してきた。国税庁、租税審判員、税務法人など税務関連機関とのネットワークを基に初期顧客確保に成功し、今後の法律、ESGなど関連分野への拡張も検討中だ。
今回のソウルフィンテックラップ入居をきっかけにキャンバス&ピープルは技術力と成長の可能性を公式に認められたという評価を受けている。ソウルフィンテックラップは入居企業に事務空間はもちろん、投資連携、海外進出、規制対応など多様な支援を提供するソウル市傘下のフィンテック専門保育機関だ。
ソウルフィンテラップの関係者は「キャンバス&ピープルは租税分野の複雑な論理をAIで解析・自動化する技術を備えた企業」とし「ソウルフィンテラップのグローバル進出および投資プログラムを通じて急速な成長を達成できるように積極的に支援する計画」と明らかにした。
You must be logged in to post a comment.